オーガンジー

オーガンジーの特長


オーガンジーとは、50番手以上の細い糸を使用した薄手で透け感のある目の粗い綿の平織物を指します。「擬麻加工」のひとつである硫酸仕上げを施し、それにより生まれる独特の透け感と、薄地でありながらハリとコシのある風合いが特長です。麻のような弾力性があるため薄地で軽量ながらも丈夫で、細番手の糸による滑らかな肌触りや光沢感のある美しい見た目も備えた素材です。
現在ではシルクやポリエステルなど多様な原料が広く用いられています。シルクのオーガンジーは「シルクオーガンジー」と呼ばれ、諸撚り糸(2本の単糸を撚り合わせた糸)を用いて粗めに織られます。一方、合成繊維を使用したオーガンジーでは、樹脂が付着されることで硬さが調整されています。

再注目されるオーガンジー、新たなデザインアプローチ


近年では、合成繊維を主に使用するオーガンジーが主流となり、その軽やかな風合いと繊細な表情がファッションデザインで幅広く活用されています。再び注目されているオーガンジーには、新たなデザインアプローチが求められ、特に透け感を生かしたレイヤードスタイリングやボリュームのあるドレープ使いが人気を集めています。さらに、エコフレンドリーな原料の採用や鮮度のあるカラー展開、シワ加工などの表面変化もトレンドとなっています。これらの要素を取り入れたオーガンジーは、幅広いスタイリングにマッチし、洗練された装いを演出する新たな選択肢として期待されています。